【99】千葉刑務所の食事
丸々1ヵ月、更新が滞ってしまいました。また頑張って守大助さんのこと、冤罪のこと、日本の司法の問題を伝えていきますので、宜しくお願いいたします!!
この1ヵ月の間に、冤罪を取り巻くいろいろな動きがありました。
- 1月17日「大崎事件」検察が最高裁に突然の意見書提出(怒)
- 1月19日「イノセンス刑事弁護士」(日本テレビ)放送開始
- 1月25日「豊川幼児殺人事件」名古屋高裁が再審請求を棄却(怒)
- 2月8日「布川事件」の桜井昌司さんら「冤罪被害者の会」結成(3月)を発表
- 2月8日「松橋(まつばせ)事件」熊本地裁で再審公判開。無罪確定の見通し(喜)
- 2月10日「カンニング竹山の土曜 The Night」(Abema TV)で「飯塚事件」紹介
それぞれの出来事については、また機会を設けて書きたいと思います。
■守大助さんのお正月@千葉刑務所
千葉刑務所の守大助さんから便りが届き、年末年始の様子が書かれていました。ちょっと季節外れになりますが、紹介します。
年末年始は仕事でした。12/31、1/1、1/3、1/4と…。なんだか正月という感じがなかったです。今年の年賀状は全国から850通届きました。皆さんからの温かく力強いメッセージが、塀の中に一人でいる私を心強くさせてくれました。嬉しかったです!
正月メニューは1月1日が おせち、ぞう煮(モチ2個)、1月2日がモチ2個(あんこ、きなこ)。
これだけなので寂しいですネ。紅白かまぼこ、伊達巻など正月を感じる物が入ってなく、とりから、魚、照焼きとレトルト?ばかり入っていて…年々悪くなっています。
早く外で新年を迎えたいです。
大助さんの「仕事」というのは炊事係。約1000人分の収容者の食事を作る作業に従事しています。もし大助さんが患者さんの点滴液に筋弛緩剤を入れるような犯罪を犯していたら、大切な食材を扱う仕事を任されるでしょうか? これも立派な「無実の証拠」だと思います。
そしてこの手紙で何よりも身につまされるのが、食事。もちろん贅沢が許されないのは分かりますが…。大助さんが千葉刑務所に収監されたのは2008年8月。塀の中で11回目の正月を迎えました。何としても再審を実現させ、一刻も早く娑婆の正月を味わってもらわねば!と思います。
普段の食事はさらに質素です。一昨年(2017年)の11月、千葉刑務所の「矯正展」で写真を撮ったので紹介します。一角に展示されていました。
ちなみに千葉刑務所の受刑者は以下のような方々です(2017年11月当時のデータ)。
- 約65%が無期刑受刑者(守大助さんもこの1人)
- 平均年齢53.2歳(無期刑は56.9歳)
- 65歳以上が約24%
- 70歳以上が約14%
- 最高齢90歳
高齢化する受刑者の体を考えると、このぐらいの食事が健康的で良いのでしょうから、もちろん刑務所は悪くありません。しかしやはり、これは無実の人間が味わうものではありません。引き続き大助さんの再審無罪の実現に向けて、そして冤罪の撲滅のために運動を盛り上げていきます。
千葉刑務所の正門。1907(明治40)年築。受刑者が過ごす建物はもっと新しいです。