Free大助!ノーモア冤罪!

「北陵クリニック事件・無実の守大助さんを守る東京の会」事務局長の備忘録〜素人の素朴な目線から冤罪を考える〜

【121】棄却を受けて、守大助さんからのメッセージ

11月13日の最高裁の棄却を受け、守大助さんからメッセージが届きました。例によって弁護団を通して、全国の支援者にFAXで届けられました。

最高裁から郵送で、弁護団に棄却決定が届いたのが15日。大助さんはその日のうちに筆を取ったのでしょう。全文を紹介します。(※数字)は当方で補足しました。

第三小法廷、裁判長林は!就任会見で発言したことを!守ることなく、証拠を無視し(※1)、真実から目を背け11月13日“棄却”決定しました。

私はやっていない。どこへ訴えれば、公正な裁判をしてもらえますか。

気がつけば、日脚もめっきり短くなり、冬の到来を実感しています。皆さん、お元気ですか。これまで「仙台北陵クリニック・筋弛緩剤冤罪事件」のために、貴重な時間を費やしてご支援して下さり、心より感謝しております。ここまで負けずに闘うことができたのは、皆さんの温かく、そして力強いご支援があったからです。第一次特別抗告では、仙台地裁、仙台高裁のデタラメな審理が見直されると信じていたのに、職権での証拠調べ、証人尋問せず、これまでの下級審の判断が信用できると、たった一枚の紙切れで棄却決定されました。

どうしたら私たちが、被害者とされる患者さんの血液検査できますか?(※2) 科学の世界では、土橋鑑定(※3)は間違いであり、信用できないとされているのに、なぜ裁判所だけ信用できると認定しつづけるのか? ましてや!検出された物を再審になって検察は主張を180度転換し!間違いであったことを認めているのです(※4)。それでも裁判所は事件だと…。

私は弁護団の先生たちと、直ちに第二次再審請求へ進みたいと思います。次こそ真実を裁判所に分からせるため、負けず私は闘います。どうか全国の皆さん、勝利するまでお力をお貸し下さい。

2019.11.17 無実の守大助

“どこへ訴えれば、公正な裁判をしてもらえますか。”日本の司法が現在のような状況では、この大助さんの叫びは決して他人事ではありません。

もはや多くを語る必要はないと思いますが、4点だけ補足説明をしておきます。

※1 林景一裁判官の発言「冤罪はあってはならないことであり、裁判の段階においては先入観にとらわれず、証拠に基づいた裁判をしていく」(朝日新聞2017年10月12日)

※2 再審請求の中で、弁護団は“被害者とされる1人の症状は筋弛緩剤によるものでなく、難病の「ミトコンドリア病」である可能性が高い”と主張。

それに対して仙台高裁は“診療録を基にした推測であり、患者のDNAや血液を直接検査していないからダメ”と退けた。ここまで言うなら裁判所が検察に命じて、血液検査を実施すれば良いのに、それすら行わず棄却した

※3 土橋均(つちはしひとし・当時、大阪府警科捜研技官)による鑑定。“被害者とされる5人の患者の尿、血液、点滴液から筋弛緩剤の成分が検出された”とされ、守大助さんの有罪の根拠になっている。しかし鑑定数値の誤りがある上に、データやノート、受渡簿といった鑑定を適切に行ったことを客観的に証明するモノが一切提出されておらず、とても“鑑定”と呼べる代物ではない。

※4 検察も杜撰な土橋鑑定をかばい切れないのか、正しいと主張しなくなった。また検察側を擁護する、いわゆる“御用学者“がいないのも、この事件の特徴。

一番言葉を失ったのが、林景一裁判官の言葉。今回の棄却決定は“先入観にとらわれない証拠に基づいた裁判”を行った結果でしょうか? 一体どのツラを引っさげて…と言いたくなります。

まずは林裁判官あてに、抗議のハガキや電報を集中させましょう。裁判官に物申すのは、私たちの当然の権利。決して悪いことではありません。ただし暴力的な言葉、たとえば“死ね”とか“ガソリンまくぞ”というのは、絶対にやめてください。あくまでも道理にのっとった抗議文をお願いします。もちろん私も送ります。

【抗議先】

〒102-0092 東京都千代田区隼町4-2 最高裁判所第三小法廷 林景一裁判長

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