【44】Are you サイコパス, KENSATSU!?
今週は、冤罪をめぐる大きな動きが2つありました。
■恵庭事件〜29歳だった彼女は47歳に〜
1つは3月23日、札幌地方裁判所が、
「恵庭OL殺人事件」の再審請求を棄却しました。
日弁連(日本弁護士連合会)も再審を支援している、
典型的な冤罪事件です。
(事件の詳細は、ぜひネットでググってみてください)
何が “典型的” かと言うと、
冤罪の発端が警察の “思い込み捜査” だったこと。
犯人とされた大越美奈子さんの小柄な体格・体力では、
どうやっても犯行が不可能だったり、アリバイがあったり、
明らかに無実じゃん…というポイントがたくさんあるのですが、
警察は “三角関係のモツレによる殺人” と勝手に思い込み、
犯行のストーリーをデッチ上げて逮捕。
検察も裁判所もそれを追認…。
“思い込み”が 冤罪を生む温床になっていることは、
このブログでも何度か紹介してきました(【10】ほか)。
29歳で逮捕(2000年)された大越さんは現在47歳…。
偶然にも守大助さんとほぼ一緒です。
大越さんの場合は無期懲役でなく有期刑(16年)ですが、
たくさんの楽しいコトを体験できたであろう、
30代と40代を丸々奪わるとは…?
その無念さを表現する言葉が見当たりません。
人の人生を一体何だと思っているのか!
改めて司法への憤りを感じずにいられません。
■大崎事件〜やはり検察は特別抗告!〜
そしてこのブログ【40】で紹介した大崎事件、
福岡高等検察庁は特別抗告してきました!
事件の概要等は前回紹介したのでくり返しませんが、
検察の異常さが改めて浮き彫りにされました。
口では正しいことを言いながら、
ウソをついたり、約束を破ったり、人を傷つけても
全く平気な人たちを “サイコパス” と呼ぶそうですが、
抗告した当事者である福岡高等検察庁のHPを見ると、
そのサイコパスぶりがよくわかります。
榊原一夫検事長の挨拶部分のリンクを貼っておきます。
ご覧の通り、こんなことを述べています。
「私どもの使命は、日々生起する事件について、
適正な捜査・公判活動を実施し、
事案の真相を解明して、
これに見合った国民の良識にかなう相応の処分、
相当の科刑を実施することを通じて市民生活の安全・安心を確保し、
社会経済の基盤である法秩序を維持することにあります。」
今回の特別抗告が本当に、
“適正な捜査・公判活動” でしょうか?
“国民の良識にかなう相応の処分” でしょうか?
そして、
次席検事の森本和明さんは抗告の理由として、
再審開始決定が法令違反である、としています。
ここまで冤罪が明らかな事案に対して、
何が法令違反なのでしょうか…
森本さんは福岡高検に来る前は、
奈良地検におられました。
その時の新聞記事のリンクと、
記事の一部を紹介します。
やまと人模様:奈良地検検事正 森本和明さん 更生、地域で支援を /奈良 - 毎日新聞
「真相解明のために捜査を尽くすことを信念とし、
被害者支援に取り組む人や犯罪者の立ち直りを支える
人たちにも連携を呼び掛ける」
ならば…今回の事案についてはたまたま、
真相解明のために捜査を尽くしてなかったのかな…
まあ、人間だから時には間違いを犯しますからね…
何となく取り留めなく書いて来ましたが、
検察のようなサイコパスな人たちが、
絶大な権力を握っている。
それが日本の司法の現実である、ということを、
今一度しっかり認識しておく必要があると思います。
本当に冤罪はヒトゴトじゃありません。