Free大助!ノーモア冤罪!

「北陵クリニック事件・無実の守大助さんを守る東京の会」事務局長の備忘録〜素人の素朴な目線から冤罪を考える〜

【114】8月15日に思ったこと、守大助さん全国集会

◆ちょっと長い前置き〜8月15日に思ったこと

ブログの更新、1ヵ月以上放置してしまいました。仕事と違って〆切がなくて、ギャラも発生しないブログを続けるのは本当に大変なことです。でもやっぱり、続けなければなりませんね。冤罪のこと、日本の司法のこと、そして守大助さんのこと、伝えなないワケには行きませんから。

ヤフーのリアルタイムやツイッターで “守大助” と検索すると、表示されるほとんどがこのブログです。私が情報発信せずに誰がやる!という気概を持って(おこがましいですが)これからも続けますので、よろしくお願いいたします。

8月15日、先の戦争で命を落とした方々を追悼する式典や報道がいろいろとなされました。でも一部のメディアを除くと “加害者としての日本” という視点が欠けているように感じられます。日本に侵略されたアジアの人たちこそ、本当の被害者です。

もちろん日本の人だって被害者です。南方で病死や餓死した兵隊さん、敵艦に突入して行った特攻隊員、空襲で亡くなった多くの人々など…。でも、あえて反発を承知で言えば “自業自得” だと思います。

国際連盟脱退(1933年)から日中戦争(1937年)、日米開戦(1941年)に至る一連の流れを、当時の国内世論は熱狂的に支持したといいます。 これに少しでも異を唱えた人には “非国民” の烙印を押して、迫害したといいます。それを扇動したのは、いわゆる“善良な市民“と呼ばれる人々だったといいます。つまり国家権力の暴走を後押ししたのは、他ならぬ日本国民だったのです。 だからやはり “自業自得” だと思ってしまうのです。

これって冤罪を巡る状況と、すごく似ていると思います。

  • 先の戦争=日本がアジアで行っている蛮行を知らず、ウソの報道に熱狂して戦争に突き進んでいった人々
  • 冤罪=警察、検察、裁判所が行っている蛮行を知らず、捜査当局がリークした報道を鵜呑みにして“犯人を死刑にしろ!”と狂乱する人々

先の戦争から学ぶべきは、相手が国家権力だろうとオカしいと思ったことにはシッカリと声をあげよう!ということだと思います。バカな過ちを繰り返すか繰り返さないかは、主権者である私たち次第です。

◆7月26日、守大助さんの支援者が全国から集まりました

7月26日には、支援者有志で『守大助さんの最高裁勝利をめざす7.26全国集会』(@衆議院第二議員会館)を開催しました。札幌から高知まで全国から80名近い支援者が集まり、ご両親と阿部泰雄・弁護団長も参加しました。

この日、ご両親が最高裁に提出した上申書を紹介します(一部文章を編集・短縮しています)。

父・守勝男さん

これでも息子の無実を信じていけないのでしょうか? 本件は原因不明だった1人の患者の急変を(のちにミトコンドリア病と判明)警察が事件と疑い、血清から筋弛緩剤が検出されたとされる大阪府警科捜研の鑑定書を証拠として有罪とされたものです。ところがその鑑定書が後付けされたもので、全く信用出来ません。それは日付で明らかです。

平成12年12月12日 宮城県警察から大阪府警に鑑定を依頼 

平成13年1月6日 息子を逮捕し自白を強要逮捕

平成13年1月19日 鑑定書作成

この経過が捜査書類で全く明らかにされておりません。それが出来ないのは、筋弛緩剤が検出されないのに逮捕した可能性が濃厚だからです。

 

母・守祐子さん

罪のない人を救済する最後の場所が最高裁ではないでしょうか。19年間無実で自由を奪われ続けている息子は血を吐く想いで闘っているのです。林景一裁判長の就任時の「先入観にとらわれず証拠に基づいて判断する、公正な裁判をする」という言葉を信じて闘っているのです。どうか息子の最後の砦をかなえて下さい。

先般の大崎事件の第3次再審請求で最高裁は、確定判決に疑問を投げ掛けた法医学鑑定を「遺体を直接検分していないので証明力はない」として、再審請求を棄却しました。

北陵クリニック事件では、直接患者さんを診察した主治医の声に耳を傾けず、患者さんを診ていない東北大学名誉教授の「筋弛緩剤によるものだと思う」という証言で有罪にしました。

裁判所はどちらでも良いのですか、余りにも矛盾過ぎるのではないでしょうか。再審開始を早急にお願いいたします。

 

 お父様と同様に阿部泰雄弁護団長は、警察は勝手な思い込みで大助さんを逮捕し、後付けで鑑定をデッチ上げたと指摘。その鑑定書もデタラメ極まりないもので、必ず勝てる!と強調しました。

では “勝てる” をどうリアルな “勝つ” に結びつけるか? まったく常識が通用しないのが最高裁。普通に闘っていては、なかなか展望が見出せません。

また大助さんの実家がある宮城県大崎市の支援者によると、地元ではいまだに “守大助が犯人だろう、なぜ支援活動なんかするんだ” と言いがかりを付けられることがあるといいます。怒りを感じると同時に、大助さんが無実であることをもっと広げなければならないと痛感しました。

再審開始を求める最高裁への署名は、この1年で累計3万2000筆を超えました。「守る会」と呼ばれる大助さんの支援組織は全国に46あります。さまざまな冤罪事件の中で、これだけの数があるのは極めて異例なことです。まさに力を結集させる時です。

集会の締めくくりには “全国の支援運動の力を合わせ、無実の者を無罪に!という世論を広げ、最高裁を包囲しよう”というアピールを採択し、参加者一同決意を新たにしました。

私としてもこれまでの常識にとらわられず、できること、思いついたことは片っ端からチャレンジしていきます。そして日本の司法が本当に絶望的な状況になっていること、引き続き声を上げて伝え続けていきます。

集会で報告を行う、阿部泰雄・弁護団長。

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