【26】マスメディアを味方に!
滝沢秀明が弁護士を演じるドラマが、
2018年2月に東海テレビ・フジテレビ系でスタートするそうです。
タイトルは『家族の旅路〜家族を殺された男と殺した男〜』。
注目はその内容。YAHOOニュースから抜粋して紹介します。
“30年前に起きた一家三人惨殺事件。犯人とされた死刑囚のもとに、
青年弁護士・浅利祐介(滝沢秀明)が現れる。
彼は、ある女性から死刑囚の再審請求を依頼されたのだ。
小林健治による小説『父と子の旅路』をドラマ化する本作。
滝沢さんが演じるのは、両親を惨殺されたことで法律家への道を選んだ弁護士。
実父母と祖父を殺害したとされる男の冤罪を晴らして欲しいという女性に、
弁護士としての使命感から再審に向かい始める”
メジャーなタレントの主演ドラマで
“再審”と“冤罪”というキーワードが出たのは画期的!!
社会の関心が高まっている証拠かもしれません。
これは冤罪事件の支援に関わる者にとって大きなチャンス。
マスメディアを味方にすることは、とても大切ですから。
そして前回報告した、
守大助さんの再審を求める記者会見ですが、
おおむね好意的な報道がされたように思います。
“阿部泰雄弁護士は「被害者の症状は筋弛緩剤によるものではなく、
確定判決はこの部分に向き合っていない」と述べました。
守受刑者の母親の祐子さんは「息子が患者を苦しめるために看護師と
なったのではない。20万人の人たちがおかしいのではないかと思っている。
これからも無実を訴えたい」と話しました。”
◆朝日新聞
“守受刑者は裁判で一貫して無罪を主張。
仙台地裁に再審を請求した12年に署名活動を始めてからの
署名数が累計で20万通に達した。再審請求については、
14年の地裁棄却に対して弁護側が即時抗告し、高裁の判断待ち。
弁護側は、患者から筋弛緩剤が検出されたとする検察側の鑑定に
誤りがあるなどと主張している。”
◆河北新報
“弁護団長の阿部泰雄弁護士は
「筋弛緩剤の使用を認定した判決には科学的な疑念がある」と強調。
守受刑者の母祐子さんは
「息子の無実を信じ、再審開始を待ちたい」と語った。
布川事件で再審無罪が確定した桜井昌司さんも駆けつけ、
「捜査側の謝った見立てと思い込みが多くの冤罪事件を生んできた。
全ての証拠を開示し、審理し直すべきだ」と訴えた。”
どうでしょうか?
いずれも大助さんサイドの主張をしっかり紹介しています。
ふりかえってみると、
以前の報道は本当にヒドいものでした。
2001年の逮捕直後、
朝日新聞などは警察のデタラメ発表を鵜呑みにし、
“恐怖の点的魔”とセンセーショナルに報じました。
そして裁判で無実を訴える大助さんの主張が退けられるごとに、
被害者の一人とされるA子ちゃんの母親の、
“守被告は罪を認めて反省して欲しい”
というコメントを紹介していました。
冤罪を訴える被告人に対して、
被害者サイドの声を出して憎しみを煽る報道は、
本当に許せません!!
絶対にやってはならないことだと思います。
今回はA子ちゃんの母親が登場することもなく、
ようやくマトモな報道がされたという印象です。
記者の皆さんにどう関心を持ち続けてもらうか、
「東京の会」はマスメディア対応にも力を入れていきます。
「河北新報」(右)と、「読売新聞」(左)の朝刊。