Free大助!ノーモア冤罪!

「北陵クリニック事件・無実の守大助さんを守る東京の会」事務局長の備忘録〜素人の素朴な目線から冤罪を考える〜

【105】「松橋事件」再審無罪、あまりにも遅すぎた春…

■34年目にして、ようやく無罪

ご存知の通り本日、熊本地方裁判所は「松橋(まつばせ)事件」の再審裁判において、無罪判決。宮田浩喜(こうき)さんはようやく、冤罪を晴らすことができました。

本当に良かった!!と声を大にして言いたいところですが、それ以上にあまりにも遅すぎた…というのが正直な感想です。

宮田さん自身は脳梗塞になった上、認知症を患って寝たきりに。意思の疎通が難しい状態といいます。

そして宮田さんを支え、ともに再審を闘ってきたご長男は2017年9月、病気で亡くなりました。どれほど無念だったことでしょうか…。2016年6月の再審開始決定を受け、ご長男が新聞記者に語ったコメントを今一度、紹介します。

 「捜査に当たった警察、検察の関係者も、父と同じ期間を刑務所で過ごしてほしい。そうでなければ冤罪はなくならない(2016年7月1日/毎日新聞

1985年1月の事件発生から34年、あまりにも遅すぎた春と言わざるを得ません。ちなみに1985年といえば、8月に日本航空123便が墜落した年でもあります。本当に長い闘いでした。

■検察が再審を妨害できない制度づくりを!!

松橋事件の再審の流れを、もう一度振り返ってみます。

  • 2012年3月 熊本地裁に再審請求
  • 2016年6月 熊本地裁、再審開始決定→検察は即時抗告※(怒)
  • 2017年11月 福岡高裁、再審開始決定を支持→検察は特別抗告※(怒)
  • 2018年10月 最高裁、再審開始決定を支持→ようやく熊本地裁で再審公判へ
  • 2019年3月28日 熊本地裁、無罪判決
  • ※即時抗告=地裁の決定を不服として高裁に抗告すること。
  • ※特別抗告=高裁での決定を不服として最高裁に抗告すること。

再審請求から6年以上、最初の再審開始決定から3年近くもの歳月がかかった理由は一目瞭然。裁判所が開始決定を出すごとに、検察が無意味な抵抗を繰り返してきたことです。

このブログでも検察の愚行・蛮行については繰り返し書いてきました。再審に関する規定を見直して、検察の抗告をできない制度に改めなければなりません。幸いにも近年は、そうした機運も盛り上がってきました。今がチャンス、私たちの手で絶対に日本のアホ司法を変えましょう!!

■「松橋事件」アーカイブ、まとめました

このブログを開設してから、一番アクセスが多かったのが「松橋事件」関係でした。本家である守大助さんの「北陵クリニック事件」以上に。本当に読んでいただいてありがとうございます。

ということで、今までにアップした「松橋事件」関連の記事を以下にまとめました。リンクからご覧いただけます。

daisuke0428.hatenablog.com

daisuke0428.hatenablog.com

daisuke0428.hatenablog.com

daisuke0428.hatenablog.com

daisuke0428.hatenablog.com

daisuke0428.hatenablog.com