Free大助!ノーモア冤罪!

「北陵クリニック事件・無実の守大助さんを守る東京の会」事務局長の備忘録〜素人の素朴な目線から冤罪を考える〜

【95】守大助さんからのメッセージ “2019年、勝利と幸せへ向かって”

千葉刑務所の守大助さんから、一足早い新年のメッセージが届きました。弁護団経由で、FAXで送られたものです。大助さんは月に出せる手紙が7通までと制限されているため、全国の支援者に一斉にメッセージを送る場合にはこのような方法が取られています。もちろん刑務所ではスマホもメールもLINEも使えません。全文を紹介します。

※カッコ内は当方による補足です。

 

2019年、勝利と幸せへ向かって!脇目も振らずがんばります。

私は無実です。絶対に筋弛緩剤を混入していません!!

なにとぞ本年もご支援を宜しくお願い致します。

昨年(2018年)は仙台高裁・嶋原不当決定後も、温かく力強いご支援をいただきまして、本当に有り難うございました。本年は私の年です。「猪突猛進」で闘います(※1)

地裁・高裁で(再審請求が)棄却され、正直裁判所不信に陥りましたが、最高裁第三小法廷・林(景一)裁判長は “先入観にとらわれず、証拠に基づいた裁判をしていく” “最高裁判事として、重大な責任を心にとめ、公正・公平な審理を尽くしてゆく” との発言(※2)を信じています。今度こそ信じて良かったと、心から思えるような決定をいただきたいです。

土橋鑑定(※3)を信用できるという科学者は、一人もいません。裁判所だけ、信用できると判断しているだけです。弁護団が提出した意見書・補充書では、仙台市立病院が「ミトコンドリア病」の症例報告をしてること、その症例がA子ちゃんとほぼ同じであること(※4)、これを知っても裁判所は、筋弛緩剤の症状だと!認定しつづけるのでしょうか?クリニックへの受診前からの症状(※5)を無視しないでほしいです。

全国の皆さん、どうか最高裁へ「差し戻し・再審開始」という風を吹かせて下さい。私は一度も公正な裁判を受けてません。今年4月で48歳になります(※6)。両親は毎日ただ私の救出のための人生を送ってます。元気でいる内に!ここから出る手助けをお願いします。

2019年1月 無実の守大助

 

〈補足〉

※1:大助さんは1971年4月28生まれの亥(いのしし)年。

※2:最高裁HPの裁判官紹介ページに同種の発言あり。

http://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/hayashi/index.html

※3:大阪府警科捜研の土橋均吏員(当時)による鑑定。被害者とされる患者5人の資料(尿・血液・点滴液)から筋弛緩剤の成分を検出したとされているが、科学的に不自然な点が多い上、資料が全量消費されて残っていない、実験データや実験ノートが提出されていないなど、鑑定を行ったことを客観的に証明するものが存在しない。このため、鑑定自体がねつ造された疑いさえ持たれている。

※4:被害者とされる1人であるAこちゃん(当時11歳)の急変の原因は、筋弛緩剤ではなく難病「ミトコンドリア病メラス」である疑いが強く持たれている。これを再審請求の柱の1つとして闘っていたところ、A子ちゃんとよく似た10歳女児の症例が仙台市立病院で報告され、同病院はミトコンドリア病と結論づけている。

※5:A子ちゃんは点滴から5分後に「モノが二重に見える」「喉が渇く」「呂律が回らない」などを経て心肺停止状態に。このため警察は急変の原因を点滴と決めつけ、大助さんを逮捕した。しかし点滴前のA子ちゃんは腹痛や嘔吐を発症しおり、これら一連の症状をトータルで検証すると、ミトコンドリア病である疑いがより一層強まっている。

※6:大助さんは2001年1月6日、29歳で逮捕された。それ以来、警察の留置場、拘置所、2008年からは千葉刑務所と、一度も塀の外へ出ていない。 無実でありながら突然身柄を拘束され、気が付いたら20近く歳を重ねていた…もし、こんなことが自分の身に起きたら?想像できるだろうか。

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